2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

特別じゃないわたしと、特別じゃない食事を 『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』島本理生

ピース又吉直樹さん、NEWS加藤シゲアキさんの番組「タイプライターズ」へのゲスト出演をきっかけに、島本理生さんの本を読み始めた。まだ3冊しか読めていないけれど、すごくいいなと思ったので感想を書いておこうと思う。 わたしたちは銀のフォークと薬を手…

あなたの傷はどこですか 『不在』彩瀬まる

なるべく同じ作家の作品が被らないように書くつもりだったのに、今ほかに書くことがないのとこの本があまりに良すぎたために書かずにはいられなかった。 短編が多い彩瀬まるさん作品のなかでは久しぶりの長編。だからといって間延びしているということはなく…

グロテスクで美しい愛 『くちなし』彩瀬まる

『くちなし』は幻想的な短編が多く収められている。体の一部を外して誰かに渡すことができたり、人間(主に女性)が怪物に変身してしまったりする。どれも「愛」についての物語だ。 愛ってきっと、きれいなだけではない。確かにきれいかもしれないけれど、それ…